仮面花嫁~極上社長は偽り妻を乱したい~
隼はもしかしたら、佳乃から言われたから気持ちが高ぶっているのかもしれない。明日になれば冷静になって、プロポーズを取り消すかもしれない。
それなら今この場で答えて隼を繋ぎとめておきたいから。
「……え?」
隼は訝しげに眉根を寄せた。
「私も隼さんと結婚したいです。ずっとそばにいられる権利を私にください」
この先ずっと、永遠に隼と一緒にいたい。
想いのたけを言葉に込めると、みるみるうちに隼の顔に喜びが満ちていく。優莉の腰を引き寄せ、唇が触れ合う距離まで顔を近づけた。
「絶対に逃してやらないぞ。それでもいいんだな?」
頬に手を添え確認する隼の目に熱が灯る。
「絶対に逃げません」
それだけは誓える。優莉が隼から離れることは百パーセントない。