仮面花嫁~極上社長は偽り妻を乱したい~
いつどこにいても注目の的になりがちな隼だが、優莉が彼にまったく興味を示さないから気楽だったのもあるだろう。
クラブハウスサンドをおいしそうに食べる顔や、ぬいぐるみを抱いてニコニコする顔はまさしく子どもそのもの。そんな顔が蘇り思わずふっと笑みを漏らすと、宇賀が「なんですか?」と首を傾げる。
「いや、なんでもない」
口もとを引きしめて取り繕ったが、髪を撫でてぐちゃぐちゃにしたときのふくれっ面を思い出して、隼は再び笑顔になった。