仮面花嫁~極上社長は偽り妻を乱したい~
コンビニで買えたのは下着まで。用意されていたスエットを着て優莉がリビングへ戻ると、その姿を見た隼はぷっと吹き出した。
「丈、ぴったりだな。それ、俺の夏用の半ズボン」
「えっ、半ズボン、ですか……」
目を落として自分を見ると、裾は足首付近までしっかりとある。これが半ズボンだとは信じられない長さだ。まるで父親のトランクスを履いた幼児そのもの。優莉の足は隼の足の半分の長さだという。
スタイルの違いをまざまざと見せられ、軽くショックを受けた。
「ほら、袖はもっとまくらないと手が出ないだろ」
一瞬のうちに優莉の目の前にやって来た隼が、くしゃっとまとめただけの袖を綺麗に折りたたんでいく。
「……お手数をおかけします」
「いきなりしおらしいな」
クスッと笑って、「よし、できたぞ」と優莉をソファに座らせる。そしてキッチンへ行った隼は、しばらくしてカップ持参で戻った。