強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
「なんかドラマみたいな話で、ちょっと驚いた。今日一日でとんでもなく状況が変わった……というわけだ。じゃあさっきの会社でのことは辛かったね。気づいてあげられなくて、ごめん」

「そんな! 千登世先輩には感謝してます。こうやって話を聞いてもらって、なんか巻き込むみたいな感じになっちゃって、こっちこそごめんなさい」
 
ふたりで謝り合って、どちらからともなく笑いがこみ上げる。

こうなってしまった以上、何をどう考えたって結果は同じ。婚姻届にサインはしたけど、まだ提出したわけじゃない。本当の夫婦になっていなかったのが、せめてもの救いだ

でもただひとつだけ心配なのは、多分できているお腹の中に芽生えた新しい命のこと。こんな事になって八雲さんには言えないし、ひとりで育てたいけれど今はまだ自身がない。


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