強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
突然のことに何がなんだかさっぱりわからず、動くこともままならない。
きっと昨晩、何度もしている“キス”なんだろうけれど。記憶にない私にとっては、これが正真正銘のファーストキス。そんな大事なキスなのに、目を大きく開けたままなんて。
可愛らしさも素っ気もないと、落胆してしまう。できれば、もう一度やり直したい……。
「どうしたの? その顔はもっとキス、してほしいとか?」
「もっとと言うか、目、閉じるのを忘れたから、もう一回いい……ですか?」
ファーストキスのやり直しなんて前代未聞。聞いたことがないけれど、そこは譲れない。
真剣な目で八雲さんを見つめる。一瞬驚いたように目を大きく見開いた八雲さんだったが、すぐに目を細め緩やかに笑みを漏らす。
「ああ、いいよ。芳奈のお願いなら、なんだって聞くさ」
そう言いながら私の左頬に手を当てると、八雲さんはゆっくりと顔を近づける。私のことを甘く見つめる双眸に吸い込まれるよう、そっと目を閉じた。
きっと昨晩、何度もしている“キス”なんだろうけれど。記憶にない私にとっては、これが正真正銘のファーストキス。そんな大事なキスなのに、目を大きく開けたままなんて。
可愛らしさも素っ気もないと、落胆してしまう。できれば、もう一度やり直したい……。
「どうしたの? その顔はもっとキス、してほしいとか?」
「もっとと言うか、目、閉じるのを忘れたから、もう一回いい……ですか?」
ファーストキスのやり直しなんて前代未聞。聞いたことがないけれど、そこは譲れない。
真剣な目で八雲さんを見つめる。一瞬驚いたように目を大きく見開いた八雲さんだったが、すぐに目を細め緩やかに笑みを漏らす。
「ああ、いいよ。芳奈のお願いなら、なんだって聞くさ」
そう言いながら私の左頬に手を当てると、八雲さんはゆっくりと顔を近づける。私のことを甘く見つめる双眸に吸い込まれるよう、そっと目を閉じた。