どんなきみもだいすき
春、さくらが舞う頃に


 ヒラヒラ――…


 さくらがひらひら舞い散る中、

 わたしは…そっと、手の平を広げる。


 ひらひらと舞うさくらは、わたしの手の平の上に落ちた。

 『きれい……』


 わたしは学校に向かっている。

 お母さんとお父さんとお兄ちゃんと四人で。


 『ねぇ、みいちゃん?』

 わたしが、桜ばかり見ていたからなのか…お母さんが話しかけてきた。

 『えっ…?』

 わたしは、お母さんを見る。

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