どんなきみもだいすき

 はぁーっと、俺はため息をついた。

 『なにため息ついてんだよ。お前、ハッキリ言えよ…』

 『……寛貴は勘違いしてるよ』

 『なにが、どう勘違いしてんだよ』

 『…だから、寛貴が思ってるようなことしてない。みいと…ヤッてねぇよ』

 『ああー…よかった、ほんとによかった』

 寛貴は、とても安心したかのような声を発した。



 『けど…なんで、みいちゃんが奏多のベッドで寝てんの?』

 『…泣いたから。全部、話したんだから流れ的にわかるだろ』

 『そういうことか。あー…心臓飛び出るかと思ったわ』

 『……大袈裟すぎ』

 『なに、冷静に言ってんだよ。びっくりした時間返せ』

 と、笑いながら冗談混じりで寛貴は言っていた。
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