どんなきみもだいすき
俺は、無意識にベッドで寝てるみいに視線をやる――…
(……かわいい)
すやすやと、俺のベッドで無防備に寝るこいつは
ほんとにかわいくて、一度みたら目が離せなくなる。
『おーい、奏多ちゃーん』
『そんな気持ち悪い呼び方すんな』
『お前今さみいちゃんのこと考えてただろ?』
『……! なんでわかんの』
『連れ歴、何年だと思ってんの?何年ダチやってんだよ、ナメんじゃねえっつーの。バー奏多』
『ば奏多とか酷すぎなんだけど…』
『ははっ。お前さ、俺と話す時とみいちゃんに話すときの口調、違うよな』
『……あぁ、うん』
『自覚してたんだ?お前のことだからさ、わかってねえのかと思ってたわ』
確かに、寛貴の言う通り俺は話すときと少し口調が違う。
なぜかわからない。
どうして、口調が変わってしまうのか…。
もう二十歳なのに、わかんなくて悩んでんだよ。