どんなきみもだいすき
奏多はそっと、みいの頭を撫でた――…
『……は…さ』
『…は?』
『みいはさ…生れつき体が弱いんだ』
『…ああ。そうだな』
『一番、遊びたい時にこいつはみんなと一緒に走り回ったり運動できなくて、いつも体育は見学だった』
『……』
『幼稚園のお泊り会の時も、花火の煙りを吸って高熱出して咳が止まらなくて途中で帰ってきた』
『……』
『かなり強い喘息持ちで一回出ると、収まらない。酷い時は呼吸困難になる』
『……呼吸困難って、それ』
寛貴は、思い当たる言葉を思い出した――…