どんなきみもだいすき
『奏多くん!』
保健室の先生は、俺の名前を呼んだ。
『…みいっ!?』
俺は保健室の先生を見たあと、
みいの側に駆け寄った。
すごく汗をかいていて、先生がビニール袋をみいの口に当てて
必死に息を吐いて吸っていた。
咳が酷くて苦しそうで、俺には何もできなかった。
小さなその手を、ただ...握りしめる事しかできなかった。
それから、5分後ぐらいに救急車が来て
俺とみいの担任の先生と救急車に乗って
病院へ向かった。