どんなきみもだいすき


 『……は、春野さん』

 『奏多くんの…お母さん、お父さん…奏多くんっ!?』

 先生達はびっくりしていた。


 俺と父さんは教室には入らずに、入り口前で横に並んで廊下から見ていた。

 頭を撫でられていた手を、次は俺の手を握りしめてくれた。

 そして、父さんは俺に…こう言った。


 『よく、母さんのこと聞いて目に焼き付けとくんだぞ』

 と…。


 そして、母さんは先生たちの前で立ち止まり口を開いた。
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