どんなきみもだいすき
『到着♪』
お母さんの声でみんな、学校を見る。
『ここが…みいの行く高校なんだな』
お父さんは、少しだけ微笑んでみいの頭を軽くなでた。
『頑張るんだぞ。みい』
『…うん』
わたしは、頭を撫でられることに慣れていなくて
少し恥ずかしくなる…。
すると――…
お兄ちゃんからの視線を感じた。
『顔赤い』
『……え』
『ほんと…ふふ。純粋な子ね』
『父さんに、撫でられただけで赤くなるのか』
お兄ちゃんもお母さんもお父さんも、微笑んでいた。