どんなきみもだいすき
『あと少し…発見が遅ければ、みいは危険な状態でした』
高野先生は、口元を手の平を当てて涙を流していた。
『高野先生』
母さんは、容赦なく高野先生を見つめて…口を開いた。
『みいは喘息持ちなのに虐められていたのに毎日…休まずに学校に行く本当の理由わかりますか?』
『…すみません…わかりません』
涙声で、申し訳なさそうに高野先生は言った。
『…みいは、学校が大好きだからです』
『………!』
『あの子…言ってました。担任の先生が好きだって』
『……あたしを?』
『はい。…虐められていた時、一番に声をかけてくれたのは高野先生だったって』
『……っ』
『優しく抱きしめてくれて大丈夫、春野さんは、優しくて困っている人がいたら助けてあげれる優しい子だから、きっと…みんな気づいてくれる。だから、一緒に乗り越えよう。先生は、春野さんの味方だよって言ってくれたって』