どんなきみもだいすき
 ――――……

 ――…

 ―…


 『…これで全部終わりだよ』

 俺は過去の話しを寛貴に話し終えた。

 『……そんなことがあったのかよ。なんつーか、凄すぎて言葉が思いつかねえな。ドラマん中みてえじゃん』

 『うん。俺も今となればそう思う。でも…これが現実』



 どれだけ、辛くて悲しいことがあっても

 必ず朝はやってくる。

 その度に、夢じゃない…現実なんだって知らされる。



 『長い間、話しを聞いてくれてありがとう』

 『全然いいし。寧ろ大歓迎』

 寛貴は、受話器越しで笑っていた。


 『けど、結局その高野と奏多の母さんらはどうなったわけ?』

 『あぁ、仲良くなったよ。あれ以来、川口先生と高野先生も俺たちの家にたまに来るし』

 『まじかよ! やっぱ、なんかすげえな…。人生何があるかわかんねえな』

 『そうだな』

 俺たちは笑い合った――…
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