どんなきみもだいすき



 『慣れてなくて…』

 そう…わたしは、慣れていない。

 触れられることも、人に触れることも慣れていない。



 (おかしいのかな…)

 なんて思っていたら――…

 『おかしくないから、大丈夫』

 まるで、心を覗かれたみたいにお兄ちゃんに言われた。



 『さすが奏多。みいちゃんのことわかるのね♪』

 『…まぁ大体』

 『本当に奏多は凄いな』

 わたしは、心が擽ったかった。

 でも……すごく嬉しかった。
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