どんなきみもだいすき


 『あの…』

 先に声を発したのは、目の前の彼だった。

 『…っ…ごめんなさい』

 恥ずかしくて…頬が赤くなっていく。

 わたしは、ふと…彼の顔を見ると

 同じく、頬が薄く赤くなっていた。



 彼は、真っすぐわたしの目を見たままだった。

 『………?』

 『………』



 あまりにも…真剣に見てきます。

 『あの…』

 みいの小さな声に、はっ…と、したのか少し、彼の肩が揺れた。
< 19 / 218 >

この作品をシェア

pagetop