【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
ベットの縁に頬杖をついた顔を、ちょっとだけ私へ近づけると……。
「こんな可愛い奴に最低なこと言ったって後悔するってこと」
後悔すればいんだよそんな奴、とボソッと呟いた葉月くんから逃げるように、私は口もとまで布団を引っ張りあげた。
もう、ダメ……。
限界だよ葉月くん……。
「熱いな」
「……っ!?」
顔から湯気が出そうになって、耳の付け根まで真っ赤になっているであろう私の頬に、そっと手で触れる。
「熱あるから当たり前か」
独り言のように言っているけれど、ドキドキしすぎて胸が痛いくらいだった。
それは違うよ葉月くん。
熱のせいじゃないよ。
こんなにドキドキして顔が熱いのも、全部、葉月くんのせいたよ……。