【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


───ガラッ!!



「葉月くん!」



向かった先は、葉月くんの隠れ家である資料室だ。



「なに?そんなに慌てて」



資料室の一番奥、窓を全開に開放して外の世界を見ていた葉月くんが振り返る。



「謎でも解けた?」


「それは……まだだけど。でもあと少しで解けるかもしれない!」


「へぇ。なんで?」


「も、もしかしてだけど、学校以外に葉月くんの秘密が隠されてるとかではない!?」



一瞬、キョトンとした表情を見せる葉月くんだったけど。



「なにそれ。学校以外に俺の秘密があるって?」


「そう!だって私、学校以外での葉月くんのこと知らなくて……」


「ふーん。じゃあ調べてみれば?」



何も見つからないかもよ?とでも言いたげな自信満々な顔をしてくる。


ぐぬぬ……。

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