【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


「もちろんすぐに調査だよ!手がかりになりそうなこととか、学校じゃわからなかった葉月くんの素顔をもっと知れるかなって思うし……」



個人的に知りたい気持ちも少なからずあるけど……。


学校じゃなかなか話せないこととか、それに。


飛鳥くんのこと、とか……。

さっきの様子からして、なにか大きな理由がありそうな気がするんだ。



「じゃあどっか行く?今日は天気微妙だから明日の放課後」


「え?」


「知りたいんでしょ?俺のこと」


「もちろん知りたいけど。でも、放課後って……」


「放課後じゃダメ?」



やばい、突然のことに思考回路が鈍る。


だって放課後ってことは、つまり我々は制服のままなわけで……。



「そ、それって咲希ちゃんも憧れてた制服デートってやつなんじゃ……!?」


「は?」


「なっ、なんでもない……っ」


「これって調査なんじゃないの?」



ふっと口角を上げて煽るように葉月くんが笑った。



「も、もちろん!これはれっきとした調査だよ!」

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