【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「期間限定なんだろ?」
「……あ、ちょっと、葉月くん!?」
私の手を引き戻した葉月くんは、有無を言わさず注文カウンターへと進んでいく。
動揺している私にどれが食べたいのかを聞いてくれて、咄嗟に“SNS映え間違いなし!”と書かれたメニューを指さすと、スマートに頼んでくれた。
「あの……ありがとう、葉月くん!それにごめんね、ここに付き合わせちゃって……」
イチゴと生クリームたっぷりのクレープを手渡され、お店の前のテラス席に座ると、私は心から謝罪とお礼を伝えた。
「それ、アイスもトッピングされてるんでしょ。早く食べないと溶けるよ?」
「でも……私だけ食べちゃっていいのかな?」
「いいよ」
隣に座る葉月くんをチラッと見て、私は「いただきます」と小さく呟いた。
「羽澤って甘いの好きなんだ?」
「うん!でも、ジャンクフードも好きだよ!」
「マックとか?」
「マックも好きだけど、特にコンビニのレジの横の……って、なに言わすの!」
答えている途中で葉月くんがもう笑ってる。