【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「探偵が自分の情報もらすなんてダメでしょ」
隣に座る葉月くんはからかうような口調で言ってくるけど、ついつい流されて答えてしまったから何も言えない。
っていうか、私……完全に調査だってこと忘れてない!?
もう廃業にした方がいいまである……。
いや、探偵になったつもりはないけど……。
本当は、飛鳥くんのこと、聞きたかったんだけどな。
でも、私が簡単に葉月くんに聞いてもいいのかな……。
もぐもぐとクレープを食べならぐるぐる考えるていると。
「……な、なに?」
突然視界に影が降りてきて、葉月くんが先程よりも近い距離で私を見てくる。
「夢中になりすぎかもな」
「夢中って……もしかして、また口についてる!?」
チョココロネの時もそうだったもん。
私は慌てて左の口もとを拭った。
「逆だよ?」
「え!?」
今度は反対側を拭いてみたけど、指には何もついてない。
「そういう意味じゃないんだけど?」
クスッと涼し気な目元を緩ませて、私をまじまじと見つめる。