【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
*幼なじみからの忠告と災難


やばい、遅刻する!!

ショッピングモールに行ってから数日。



「琴莉ー、鍵忘れないでちょうだいよ!?」



少し寝坊してしまった私は、お母さんがぶつぶつ何か言っていたけどあまり聞いている時間もなく。


咲希ちゃんとの待ち合わせ場所まで急いで走った。



これが後々、大変なことになるとも知らずに……。



* * *


「えー!?葉月とデートしたって!?」


「っ、デートじゃなくて、調査だよ!」



学校へと歩きながら、ショッピングモールへ行った日の出来事を正直に打ち明ける。



「映画見て、わたしが行きたいと言っていた期間限定のクレープ屋さんまで共にしたと?」


「はい……」



ごめんわたしの耳故障中かもしれない、と言って咲希ちゃんが頭を抱える。



「それで、あのね……後藤くんにバッタリ会って……」



葉月くんが庇ってくれたんだよと話すと、咲希ちゃんはその場でピシャリと固まった。

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