【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
*葉月くんはオオカミ
「お、お、お邪魔、します……」
「どうぞ?」
葉月くんの家は私の家よりも大きな一軒家で、暗がりの中でも広そうだなってことがうかがえる。
「荷物、俺の部屋に置いて?」
「は、はい」
ゴクリ……。
男の子の部屋に入るなんて当然ながら初めての経験で、私の心臓は靴を脱いでる時点でドキドキと暴れ出した。
葉月くんに言われるがまま後に続き、階段を登る。
ガチャッと部屋の中を開けて電気がつけられると、そこは葉月くんのお部屋。
「適当に座りなよ」
と、言われましても……。
白いベットにライトブルーのカーテン。
綺麗に整頓された机、私が見てもわからない難しい本が詰まった本棚に、お洒落なチェスト。
う、うん、シンプルな男の子の部屋だ。
やばい……もう限界がきそうになる。