【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「ったく……」
一向に引かない私に痺れを切らした葉月くんが、私の手を掴むと強引に引き上げた。
「……っ、ちょ、え?は、葉月くん!?わぁっ!?」
されるがままに、あっ!と思った時には、視界がぐるんっとひっくり返った。
何がなんだかわからずに目を開けると、横向きのままベットに倒されていた。
「……っ、」
だけどそれは私ひとりだけじゃなくて、隣にはしっかり葉月くんも寝そべっていて……。
「これなら問題ないだろ?」
「……なっ、」
「お前も俺もベットで寝ればいいでしょってこと」
こっちの方が、問題しかないに決まってる……。
「ダメ……だよっ」
「なんで?」
「だって……」
葉月くんのベットで、ほぼ密着に近いこの状態で眠れるわけがない。