【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
* * *
午後の授業だけでは間に合わないかも!ということもあり、放課後も文化祭の準備に追われた。
私は係の子達と、作りかけの看板に手を加えながら着々と作業を進めていた。
そういえば、葉月くんはどこの教室で作業してるんだろう?
みんなで作業をしたり劇の練習も行っているから、教室だけじゃ狭いと意見が出て、各自他の空き教室を使っている。
教室内にはどこにもいないし……。
まさか、隠れ家にいるなんてことないよね?
それに、洗濯して返そうと思って借りた部屋着を私が持ってきたこと、きっと覚えてないだろうな。
廊下を歩いて探してみたけれど姿がない。
じゃあ、やっぱりあそこだ。
「葉月くん……って、やっぱり!」
資料室へと向かって顔を出すと、案の定、窓際にいる葉月くんを発見。