【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


* * *


午後の授業だけでは間に合わないかも!ということもあり、放課後も文化祭の準備に追われた。


私は係の子達と、作りかけの看板に手を加えながら着々と作業を進めていた。



そういえば、葉月くんはどこの教室で作業してるんだろう?


みんなで作業をしたり劇の練習も行っているから、教室だけじゃ狭いと意見が出て、各自他の空き教室を使っている。



教室内にはどこにもいないし……。


まさか、隠れ家にいるなんてことないよね?


それに、洗濯して返そうと思って借りた部屋着を私が持ってきたこと、きっと覚えてないだろうな。


廊下を歩いて探してみたけれど姿がない。


じゃあ、やっぱりあそこだ。



「葉月くん……って、やっぱり!」



資料室へと向かって顔を出すと、案の定、窓際にいる葉月くんを発見。

< 187 / 321 >

この作品をシェア

pagetop