【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
葉月くんが作ったって知ったらみんなビックリするかもしれない。
それを想像すると自分のことじゃないのに、嬉しくて顔がニヤける。
資料室を出て廊下を歩いていると、隣を歩く葉月くんが眠そうにあくびをした。
「葉月くん、眠いの……?」
「誰かさんのせいで全然寝れなかった」
「ごっ、ごめんね!私がベット半分取っちゃって……」
「俺より先に寝てるしね?」
横から葉月くんの視線を感じた私は口ごもるはめになった。
あれだけドキドキしていたのに、いつの間にか私は夢の中におちていったみたい。
「もしや……私がいびきとか歯ぎしりとかしてて、うるさかったんじゃ……?」
時々、家でも「あんたのいびき、驚きの吸引力ねぇ……」と、お母さんに言われるし……。