【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「飛鳥くんも、すごく心配してて……傷ついた顔をしてて……」
「それは……飛鳥が、そんな湊音に最後の引き金を引いたのは自分だって思ってるからよ」
───“ 本当の湊音を壊したのは、俺だから ”
「わたしからあなたに言うことはもう何もないわ。だからせめて、資料室に湊音がいる時は、そっとしておいてあげて」
え……?
「あの……それ、葉月くんから聞いたんですか?」
「は?わたしが誰から聞こうと、そんなのどうだって……」
私はその瞬間、いてもたってもいられず勢いよく立ち上がった。
「本音でしたがいっぱい悪口言ってすみませんでした!」
驚きに染まる東條先輩に頭を下げて、私は駆け出した。