【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


あっという間に素顔の葉月くんが降り立った。



「なに?」


「あ……っ、ううん!」



私が勝手に素顔の葉月くんにしたのにやっぱりその抜群の容姿を目の当たりにしたら、鼓動が大人しくしていられるわけがない……。



「え。誰……あの人?」


「はい?めっちゃイケメンじゃない……?」


「ウチの制服だよね!?あんなイケメン校内に存在した!?」



それを周りにいる女子が気づいてしまったら騒がないはずがなくて……。


視線と色めきだった声は、一気に葉月くんに集中した。



「ど、どうしよう!すっごい見られてる!?」


「羽澤のせいでしょ?」


「……認めます。私のせいです」


「責任とってくれるんだよね?」


「えっ、責任!?」



つい勢いでやってしまったけど、たちまち葉月くんへ向けられる熱い視線に、私はあたふたするしかなくて。



「早くこっち来て?」


「っ、葉月く……っ、どこ行くの!?」

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