【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


「っ、!?え、でも……ずっとって言ってもそれは……どれくらいの期間のことを言って……」


「ずっとはずっとでしょ?」


「えと……」


「責任とるんじゃなかったの?」



それはもう、責任とらなきゃいけない心当たりがありすぎるのですが!?



「で、でも……プールに落ちた時も巻き込んじゃったし、今だってメガネを奪ったのは私で。それに、泊めてもらったりもして……」


「全部とってよ?」


「な……っ!?全部って……」



驚いた私が飛びつく勢いで葉月くんを見ると、ぷにっと私の頬っぺたをつまんだ。



「ごめん、俺欲張りだから」



私を真っ直ぐに見つめる葉月くんに見惚れてしまって……。

もうそれ以上、何も言えなかった。



「てか、飛鳥の表彰式終わってんじゃん」


「見逃したのは、葉月くんのせいだよ……っ」


「俺のせいなの?」



なんて言いながら笑ってるけど、わかってるくせに。


ドキドキの理由も、顔が熱くて溶けそうなのも、全部全部、葉月くんのせいだ。

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