【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
*葉月くんの素顔は
いよいよ待ちに待った文化祭当日。
劇のリハーサルが行なわれるまで、執事喫茶や縁日などをやってる他のクラスを回る気満々だ!
……いや、回るはずだった。
「そろそろ白状してもいーのよ!?わたしはこの目で見たんだからね!琴莉とあのイケメンが、大会に来てるところ!」
うっ……。
校内を彩る飾りつけに目をやる暇もなく、私は朝から咲希ちゃんとクラスメイトから尋問にあっていた。
「確かに大会にはいたよ!?で、でも、そのイケメンという方は存じ上げておりません……」
「明らかに動揺してるわよね?」
「……」
「ほらほらほらぁ!吐いちゃいなさいよ!」
「そーだよ羽澤さん!もう楽になりたいでしょう?」
あの、これ何の容疑をかけられてるの?
私は重大な犯罪を犯したんだろうか……。
飛鳥くんの大会の日から「あの謎のイケメンと一緒にいたんじゃないか」と、噂は瞬く間に大きくなっていた。