【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「これなら少しはマシだと思うんだけど、ダメ?」
ずっと下を向いていた顔を上げて、猫背だった背中をしゃんと伸ばす素顔の葉月くんに、誰もが目を奪われた。
「………!?」
突然現れた素顔の葉月くんに、馬面を含めたクラスメイト達は、顎が外れそうなくらい驚いて、固まって、瞬きを繰り返した。
「はぁ!?葉月っ!?」
「あの葉月くんご本人でいらっしゃる!?」
「いやいやいや、嘘だろ?」
「謎のイケメン…………え?わたし、立ったまま夢見てんのかな……」
素顔の葉月くんに、最初私も驚かされたことがちょっと懐かしく思える。
「及川の代役、やってもいい?」
「いい!いい!いい!」
「いやそりゃもうっ、是非!」
私を尋問にかけた女子はコクコクと頷いて目を輝かせてるし……。