【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「あっ……も、もう!葉月くんってば……ダメだったら!」
「は」
……なんか、今すげー威嚇された?
琴莉はいつから猫になったの?
そのうち爪とかたてちゃうわけ?
さっさと連れて帰りたいのに全然見つかんない。
んで、さっさと抱きしめたいのに全然触れさせてくんない。
「じゃあ俺帰るけど、ひとりで平気なんだよね?」
「えっ、うん!もちろん!」
「……へぇ」
琴莉のくせにずいぶん余裕だな。
そっちがその気ならちょっとからかってあげる。
今教室には琴莉ひとりだけだ。
11月も終わりに近づいてる今日、外はもう暗い。
「どうしたの葉月くん?帰るんでしょ?」
もう外は真っ暗だよ?って……自分の心配しろよ。