【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


「それに、俺と羽澤が付き合ってるって?」


「だから、それも誤解なの!」



やっぱりあの時、咲希ちゃんとの話が聞こえてたんだ。



「じゃあ、噂になってみる?」


「へ?」


「こんなとこ誰かに見つかったら、噂も本当になるんじゃない?」



私と葉月くんが……?


葉月くんは噂になることを困るどころか、大胆にもそんなことを言い出すから私の心臓は大変だ。



「からかわないでよ……っ!あ、あれ?葉月くんメガネは!?」



整った葉月くんの素顔にドキドキしてしまったけど、なんでメガネしてないの!?


手放すわけにはいかない大事なアイテムなのに。



「ん?あるよ?」



ひょいっと片手を上げてメガネを見せる。



「は、早くかけなよ……今は昼休みで、廊下にはみんなまだいるんだから……誰か来たら見られちゃうよ……っ」



メガネの存在に安堵したのもつかの間。

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