【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


「どんだけ我慢させれば気が済むんだよ、お前は」


「へ……?我慢!?私……葉月くんに我慢させてたことあったの!?」


「……」



なんだろう?と真剣に考え始める琴莉を見てたら、いい加減その我慢も限界を迎えた。



「琴莉」


名前を呼ぶと、警戒心なんてとうになくなった琴莉が俺を見上げた。



「だからもう我慢させないでね?」



そう言って、琴莉が口を開く前に唇を塞いだ。


すぐに身体に力が入るところも琴莉らしい。



「んっ……、」


唇を離すと、みるみるうちに真っ赤になった顔で俺を見つめてくる。


熱っぽい瞳。


わかってないんだろうけど、その顔は卑怯だよね。



「まって、葉月くんっ……ダメ、だよ……」



“ダメ”しか言えなくなるとこも、好き。

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