【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
人がせっかくその裏の本性を秘密にしてるのに!
「俺ばっかり探られてるけど、俺が羽澤のこと探ってもいいでしょ?」
探るって、私のことを?
そ、それは逆調査……?
「私のことなんて探っても、葉月くんと違ってなんにも出てこないよ……っ!面白くもなんともないし、何も見つからないから」
「もう見つけたよ?」
「え?」
ギュッと私を捉えた葉月くんの手に力がこめられる。
「こんなことされて恥ずかしがるとか、可愛いとこあるんだね?」
「……っ、葉月くんのバカ!もう、そうやってからかわないでよ!」
こっちは見つからないか焦ってるんだから!
ざわざわ騒がしい声がすぐそばで聞こえてくるから、ヒヤヒヤして背中が変な汗をかく。
……と、その時だった。
「琴莉ーーー!どこ行ったーー!?」
もーっ!と、ご立腹な様子の咲希ちゃんの声が聞こえてくる。
や、やばい……!!