【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


「嘘……ほ、本多くん!?」



なんとそこには、球技大会で強烈なボールをぶん投げた本多くんがいたから開いた口が塞がらない。



「机ん中に入れたの俺。手紙読んでくれたんだろ?」



校舎の壁に背中を預けた本多くんが尋ねる。


果たして、あのノートの切れ端を手紙と呼んでいいものか……。



「う、うん!ビックリしたよ。送り主が本多くんだったなんて……」


「あー、名前な?誰かに見られたら冷やかされるからなぁ」



それでも名前くらい書いてよ……。



「……ところで、大事な話って、なに?」



場所が場所なだけに早く立ち去りたい衝動に駆られる。


私が本題を切り出すと、本多くんの目の色が変わった。


ジーッと私を下から見つめる。


ぞわっ……。



「俺、お前のことずっと見てたんだけどさ」


「え?」



本多くんが私を?


な……なに、その漫画なんかに出てきそうな台詞は。



ゴクリ……と、固唾を飲んだ直後。

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