【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡
「お前って葉月の彼女なんだろ?」
「……か、彼女なんかじゃ、ないよ!本当にそれは噂なの!」
ヤバい……。
嫌な予感に顔が青ざめていくのが自分でもわかった。
「お前本人が弱味ってこともあんじゃねーのか?そんな彼女が俺に何かされたってなると、あの葉月はどんなツラすんだろーな?」
ククッと肩を震わせて笑う本多くんの口もとが歪む。
「離してよ……っ」
掴まれた肩が痛みを伴う。
なにをされるのかと考えただけで、背筋が粟立って、足がガクガクと震えた。
「ここなら誰も来ねーし。どうせあの葉月とはまだしてないんだろ?」
や、やだ……。
たっぷり汗をかいてねっとりとした本多くんの顔が近づいた、その時。
「ごめん、俺のだから触んないで?」
後ろから強く引き寄せられた。