【完】葉月くんの素顔は甘くてズルい♡


「だってバレバレだよ?手紙送ったのが本多って」


「……っ!!つぅか、お前……」



すらすら喋る……“裏”葉月くんをきっと本多くんも初めて見たんだろう。


声に詰まって、信じられないって顔をしてる。



「一日中、本多が羽澤のこと見てたからすぐ気づいた」



とうの私は全く気づなかったし、知らなかった……。



「べっ、別に見てねーよ!!俺はテメェの弱味を吐かせようとしただけだ!」


「でも、本多も勘がいいとこあるね」


「は?」


「俺、こいつには弱いんだよね」



どういう意味で言ったのかはわからないけれど、鼓動がドキンッと反応する。


葉月くんに包まれた身体が落ち着きを取り戻していく。



「お前……っ、ホントに、葉月なのか……?」



まるで幽霊でも見たかのように、本多くんが確かめる。

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