偽りのキス

「手、繋いだの?
もしかして、もぉ…キスした?」

綾ちゃんが聞いてきた



興味本位?




「なんで、そんなこと聞くの?」



綾ちゃんに関係ないのに…




「どぉなのかな…って思って…」




「してたら?
してたら、なんなの?」




「蒼ちゃん、どんなキスするのかなーって
小さい時、しとけばよかったね…」


からかってる?




「別に、あの子と付き合ってもないし…」




「…じゃあ、する?
…私と、キスしてみる?」



綾ちゃんがオレに顔を近付けた



綾ちゃん…




ずっと…ずっと…好きで


ずっと…ずっと…キスしたかった



綾ちゃんが目の前にいる



綾ちゃんは目を閉じた





綾ちゃん…





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