偽りのキス
ガラガラガラドーン…
雷の音がした
「…綾…ちゃん…」
オレは、綾ちゃんの名前を呼んでしまった
目の前には、乙がいた
今の、聞こえたかな…?
「…ごめん…
オレ、5限体育だから行くわ…」
「うん…」
乙が恥ずかしそうに下を見た
ごめん、乙…
オレ、綾ちゃんとキスしたくて
乙を代わりにした
最低だよ、オレ…
オレのことなんか、嫌いになってよ
蒼汰キライって言ってよ
オレが好きなのは
ずっと、綾ちゃんなんだ…