記憶を失ったキミに、100本の薔薇を。
凛花は、「少し頭が痛いみたいなの……」と、震える七奈の背中をさすり続けながら言い、こう続けた。





「それにね、凄く痛い時と、ましな時があるみたいでさ……、七奈、今凄く頭が痛いみたいで……」





偏頭痛かと思ったが、冬でも無いし、梅雨の時期でも雨の日でも無い、新緑が青々とした5月だから、それは違うと脳が判断する。






原因不明の事に、俺は焦りを感じ始めた。




< 6 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop