One but another One*
県内の有名進学校の女子高に進学した。

其の学校で何をしたかったの?と聞かれれば

きっと何も答えられない。

ただ、学力の見合う場所だったから。

何をしたいか、なんて愚問だったんだ。

何処に行ったって、

勉強させられることに変わりはないんだから。

だったら、自分の学力でいける範囲の

上のほうに入るしかないじゃない。



勉強は嫌いじゃなかった。

わからない事がわかるのはとても楽しくて、

テストが嫌い、なんて謂いつつも、

私は実際テストの時間はワクワクして居た。

楽しいクイズや間違い探しを探すような、そんな感覚。
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