俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 けれど、物音で貴士さんに気付かれ、お互いにどんどん起きる時間が早くなるという意地の張り合いになってしまったので、もうあきらめて素直に好意に甘えるようにしている。

 キッチンにあるのはお鍋の中のポタージュスープと、グレープフルーツやレタスやレーズンをドレッシングであえたフルーツサラダ。それからふわふわのロールパン。

 今日の朝ごはんもとても美味しそうだ。

 男っぽくて色っぽくて、家事なんてやらなさそうな外見なのに、貴士さんはすごく料理上手だ。
 昼食や夕食には、プロ顔負けの手の込んだ美味しい食事を手際よく作ってくれる。
 いったいどこで覚えだろう。

 そう思いながら縁側に続く引き戸を開け、朝の空気を吸い込みながらのびをする。

 青い空に白く眩しい太陽が光っている。
 今日もいい天気だ。

 ランニングから帰ってきた貴士さんと、向かい合って朝ごはんを食べる。

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