俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 別れを惜しむように何度もキスをされて、自然に口元がほころぶ。

「貴士さん、きりがないです」

 私がくすくすと笑うと「じゃあ、もう一回だけ」と抱き寄せられた。
 うなずいて目を閉じる。
 甘いキスが落ちてきて、愛おしさがこみあげた。

「綾花を抱けるのは、一週間後か。本当に焦らされてばかりだな」

 キスをほどいた貴士さんが、額をこつんとぶつけて文句を言う。その表情はものすごく不満そうだ。

「私も早く、貴士さんのものになりたいです」

 素直な気持ちを伝えると、貴士さんは肩を落としはぁーっと長いため息をつく。

「手を出せない状況でそういうことを言われるのは、拷問だな」
「でも、お仕事頑張ってくださいね」
「わかってる。一週間後に帰ってくるけど、それまでひとりでさみしくないか?」

 その問いかけに、私は微笑んでうなずく。

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