俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 いつか慣れる日がくるんだろうか。
 なんて思いながら、縁側から室内に入ってきた彼に、用意していたタオルとスポーツドリンクを手渡す。

「どうぞ」
「ありがとう」

 タオルとペットボトルを受け取った彼は、かわりに私にビニール袋を差し出した。

「いつもの貢ぎ物、ですか?」

 受け取りながらたずねると、彼はくすくす笑いうなずいた。

 中に入っているのはお野菜だ。

 新玉ねぎやアスパラ、レタス、菜の花。採れたての野菜は色鮮やかでとても綺麗だ。

 新鮮だから、シンプルな調理法で食べるのが一番美味しいよね。
 アスパラはさっとゆでて粒マスタードとマヨネーズのソースを添えて、菜の花はおひたしにしよう。

 頭の中でレシピを考えながら貴士さんを見る。

「貴士さんはたった一週間で、すっかりこのあたりの人気者ですね」
「最初はランニングしてると、不審者でも見るような目で警戒されてたけどな」

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