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(なんで!?!?)
私はとても驚いたが、平然をよそおい、答える。
「なんですか?」
準くんの手にはノートが握られている。
「さっき机に置いてってたよ!!」
そう、私は机の上にノートを忘れてしまい、それに気付いた準くんはわざわざ持ってきてくれたのだった。
「え!ほんとに!!わざわざありがとう」
私はお礼を言う。
「いいえ〜!ところで俺のこと知ってる?」
本当は知っていた。なぜかわからないけど、準くんのことが気になっていたから。でもそんなこと言えない。
「顔は見たことある!」
私はそう答えた。
「そっか〜!!俺の名前は角田準!!覚えてね〜」
準くんが自己紹介してくれる。名字は初めて知った。
「私は藤田悠。」
準くんはにこっと笑って、
「これからよろしく!」とスマホを出てきた。
(????)
不思議そうな顔をしている私に準くんは言う。
「LINE!やってるでしょ?教えて!!」
普段の私なら、絶対断っている。知らない男の人と文章を打ち合って楽しめる意味がわからないから。だけどその時の私は、準くんに言われるまま、スマホを出していた。
「はい!登録しといたから!!また明日ね!!!!」
そう言って準くんは教室に戻って行った。
“つのだ“
私は、そう登録されたスマホの画面をしばらく眺めていた。
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