好き、ではない。
「さすがに、おってこなかったな…」
追ってこられないのもちょっと寂しい。
どーせ、私はいい恋愛なんてできないし
体目当ての男しか寄ってこないのよ。
こんな日まで虚しくなるなんて。
来なければよかった。
いつになったら私に彼氏ができるんですか!?
神様は不公平だね!!?
顔はそこまで悪くないはずなのに。
顔じゃないってことなのはわかってるけど。
改札の前に立つが、
「あー、お金下ろさなないわ…」
静まりかえった朝の駅で自分の声が響く。
「給料日まだじゃん、あああア。1000円しか下ろせない」
金欠娘。
なにもかもが失敗じゃん。
居酒屋回りすぎたわさっき。
近くにあったATMで下ろしたが、
1000円でなんて生きれないよ…
そんな時、LINEが1件来た。
こんな朝から誰…?
『今どこ?大丈夫?やっぱ戻ってきてや』
んー、誰?
って……
さっきのキス魔じゃん!!
連絡先交換してたっけ…
記憶ないや…
しつこく聞いてきたっけ、多分。
『今から電車乗る。では』
冷たい返事を返し、切符を買って改札をくぐった。