好き、ではない。


「さすがに、おってこなかったな…」

追ってこられないのもちょっと寂しい。
どーせ、私はいい恋愛なんてできないし
体目当ての男しか寄ってこないのよ。

こんな日まで虚しくなるなんて。
来なければよかった。

いつになったら私に彼氏ができるんですか!?
神様は不公平だね!!?


顔はそこまで悪くないはずなのに。
顔じゃないってことなのはわかってるけど。

改札の前に立つが、
「あー、お金下ろさなないわ…」
静まりかえった朝の駅で自分の声が響く。

「給料日まだじゃん、あああア。1000円しか下ろせない」
金欠娘。
なにもかもが失敗じゃん。
居酒屋回りすぎたわさっき。

近くにあったATMで下ろしたが、
1000円でなんて生きれないよ…

そんな時、LINEが1件来た。

こんな朝から誰…?

『今どこ?大丈夫?やっぱ戻ってきてや』
んー、誰?
って……
さっきのキス魔じゃん!!

連絡先交換してたっけ…
記憶ないや…
しつこく聞いてきたっけ、多分。

『今から電車乗る。では』

冷たい返事を返し、切符を買って改札をくぐった。


< 19 / 19 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop