Last note〜バタフライ編
ー別室ー

青山「"Last note"持ちと出逢ったのは、知り合いのおじいさん以来です。」

中富「そうか…すまないが、世話をかける。」

青山「いえ…久々に出逢えた同志ですから。嬉しくもありますよ。」

青山は…今は亡き同志を思い出し懐かしげに微笑んだ。

ノスタルジックに浸っている青山を見て、妙な顔をした烏丸がふざけ始める。

烏丸「あっちぃ…//ここのブラインド、開けへん方がよさげやな」

本田「眩しいっ!
迅くん、陽射しが入ってくるよー」

ブラインドの隙間から差した光が、本田警部のメガネを照らす。

烏丸「ハッ!……本田警部、見ててや!」

何かを思いついたように烏丸が、
子供が親を呼ぶように話しかけた。

カシャン……ブラインドを指で少しずらし、外を見つめた烏丸。

烏丸『…奴がいる!現場にゆくぞ!』

本田「うはははは!昔のサスペンスに出てくるシーンだァ!//」

烏丸の一発芸並の1人コントに、手を叩いてウケる優しい本田警部…。

青山「こらっ!今そんなコントしてる場合じゃないだろ!!!//」

烏丸「なんやねんー久々に本田警部に会えて嬉しいんやー」

本田「ごめんね、青山くん…つい。//」

中富「まだ話は終わっとらんぞ!」

和やかな空気にビリッと雷が落ちたようだ。
完全に威圧される前に黙った烏丸。

中富「正直、事件の関与も身元も分からない今、同志である青山くんの元で過ごさせるのが1番と考えた。」

青山「容疑者かもしれないって事ですか?」

中富「そうだ。…だが、彼女の指紋が凶器からは発見されていない。
ゆえに、保護対象として認可された。」
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