Last note〜バタフライ編
本田「中富警視長…あの話もしておかなくては?」

青山「あの話?」

烏丸「なんやーまだあんのか?」

中富「……そうだな。注意事項がある。あの子の関わり方について、だ。」

青山「は、はい…?」

中富警視は、ひげを触りながら言った。

中富「ひとつ、目を離すな。
ふたつ、寝室を必ず一室与えること。
矢崎さんと同室は避けた方がいい。」

本田「あの子…矢崎さんに似て好奇心旺盛で…すーぐさっきみたいにどっか行っちゃうんだよ!//」

青山「な、なるほど…」

中富「後者は、もし真犯人の可能性がある場合だ。寝込みを襲わせる訳には行かないからな。」

青山「分かりました…。」

それなら、この部屋が適切かもしれない。
少し古いが簡易のベッドもあるし…。

烏丸「まあー記憶喪失である今、どんな面が出てくるかわからんっちゅー事やな」

中富警視長や烏丸の言う事は分かるが…
そこまで警戒する必要はあるのだろうか?

青山「…精神鑑定は受けたんですか?」

中富「もちろんだ。結果は異常あり。」

青山「え…」

関わり方を掲示してきた理由は、これのようだ。

中富「ずっと……黒い蝶を描いていた。」

青山「!」

中富「何か事件の手がかりになるかもしれない。現場にも、いたからな。奴らが」

烏丸「やつら?」

中富「黒死蝶だ。死体に群がる、な。
もしかしたら……あの子の特性が開花したのも、死体を発見したからかもしれない。

そうゆう、ショッキングな出来事から、
"Last note"が開花されるんだろう?」


中富警視は、淡々とそう言った。

青山「……っっ!
……そう……ですね……。」

青山は、克服しつつも、昔を想った。

中富「そろそろ本部に戻る。もし何かあったら連絡をくれ。あげはに…よろしくな。」

そう言って、中富警視長は帰って行った…。
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