Last note〜バタフライ編
青山「あなたは…私利私欲の為に、あげはちゃんから1番大切な物を奪った。
例え取引が上手く行っても、
あげはちゃんはあなたからきっと、逃げ出すはずだ。」

和泉「…田辺さんの水槽を借りる予定だった。逃げ出せないわ…」

青山が歯を食いしばったのを見て、烏丸が次の質問をする。

烏丸「陰松家の2階の部屋で、本が盗まれたんや。奴美さんが自供して彼の別荘から見つかったんやけど…あの本はなんや?」

和泉「あれには、あげはちゃんの生い立ちが詰まってる。そして、亡くなった彼女の両親の情報もね。だから、盗ませたの。」

青山「それをなぜ、貴方が…。」

和泉「私を本当の親だと催眠をかけるつもりだったわ。」

烏丸「そんなんで繋がった絆で、あんたは納得できんのか!?」

和泉「…私も元々孤児だった。
早くから両親を亡くしてるわ。だから…あげはちゃんの気持ちを分かってあげられると…思ったの。」

青山「……ですが、その夢は終わりです。
この書類にサインをしてください。」

和泉「!?それは…絵の解約書…」

青山「あの絵は、陰松さんのあげはちゃんへの想いが詰まった大切な絵だ。
返してもらいますので。」

和泉先生は、嫌そうな顔をした。
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